All about Jazz レビュー日本語訳!


先日来た老舗JazzマガジンAll About Jazzのレビューの日本語訳を
パリ在住の親友Yuko Sprungさんが送って下さいました!
有難うございます!心から感謝申し上げます。Love,MIKA

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Mika Stoltzman: If You Believe (2013)
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Published: November 9, 2013



ジャズの鍵盤打楽器というと、マリンバよりもまず金属製のビブラフォンを思い浮かべる人が多いだろう。ボビー・ハッチャーソンステフォン・ハリスといったビブラフォンの名奏者もマリンバを演奏したが、いずれも2番手の楽器としてだった。マリンバをメインと考えるジャズのマレット奏者はきわめて少なく、マリンバが演目の中心となる場合はほとんない。ほとん、というのがミソで、それはつまり、例外がある、ということである。ミカ・ストルツマンはその例外で、マリンバをメインに打ち出す数少ないアーティストの一人だ。

日本で生まれ現在はNYをベースとするストルツマンは、ジャズ・アーティストという枠にとらわれず、長年にわたりさまざまなジャンルの音楽に飛び込んできた。それはもはや分野を超え、一人の才能豊かなミュージシャンとして純粋に存在する。スティーブ・ライヒのTriple Quartet(Nonesuch, 2001)でまず名を知らしめ、次にはクラリネットの巨匠である夫のリチャード・ストルツマンと共にクラシックの世界へ。それもミカにとっては活動の一つでしかなく、彼女の音楽性を固定するものではない。かのデューク・エリントンは「世の中には2つのジャンル(音楽)しかない。良い音楽と悪い音楽である。」と言ったが、ミカはまさにそれを証明している。

共演するのはいずれもスター級のキャストばかりだ。まずはアルバムのプロデューサー兼ドラムのスティーブ・ガッド。ベーシストはエディ・ゴメス、クラリネットにはリチャード・ストルツマンを迎え、彩り鮮やかな音楽の世界を披露する。アルバムに含まれる曲目がすべて、ミカ・ストルツマンのためにオリジナル作曲・アレンジされたものだという点にも注目したい。ミカは音楽の翼に乗ブラジル("BECO")からアイルランド("Irish Spirit")まで世界中を駆け巡り、静かな悲しみ("Pavane")から弾む陽気("Cantabile")にわたる豊かな情緒を表現する。かと思うと、 "Funky Little Fugue"では一転してダーティに、"The Last Mojitos"ではトロピカルへと自由自在に変化を操りとっておきの"Marika Groove"に至ってはその存在を強烈にアピールしている。

このアルバムでは、ジャンルという垣根を超えたアーティストとしての才能を余すことなく発揮するミカと同様、共演者も手ごたえのある音を聴かせてくれる。"Irish Spirit""Ballad"セクションでは、リチャード・ストルツマン揺さぶる演奏が光る。"The Last Mojitos"ではゴメスとジョン・トロペイ(ギター)の見せ場があり、ガッド親子(スティーブとデューク)は素晴らしいドラムでバンドを支えている。これだけのメンバに加え、更にハーレム・ストリング・カルテットが登場。ミカ・ストルツマンという類まれなミュージシャンが生み出すオリジナルなアルバムに華を添えている。


トラックリストMikalypso; Funky Little Fugue; BECO; La Fiesta; Irish Spirit: Ballad/Celebration Dance; Sambata; Jubilation; The Last Mojitos; Marika Groove; Cantabile; Pavane; Crazy Marimba.
出演ミュージシャン:ミカ・ストルツマン/マリンバスティーブ・ガッド/ドラム (1, 4, 5, 7-10, 12), /コンガ(3), /パーカッション (4, 8); リチャード・ストルツマン/クラリネット(2-5, 8-11); ジョン・トロペイ/ギター (2, 3, 6, 8, 10); エディ・ゴメス/ベース(2-4, 6-10); デューク・ガッド/ドラム (2, 3, 6, 8), /パーカッション (8); ハーレム・ストリング・カルテット (1, 4, 7).
レーベルセルフ・プロデュース

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